甲斐駒ケ岳 夜空ノムコウ 前編
3月の赤岳山行のときに痛めた左足首が、ちーとも治らない…そんな状況の中、治すことに専念しようと決意した丹沢縦走から、はや3ヶ月。お山歩せずに平地で飲んだくれ我慢した甲斐あってか、平地での通常歩行時は、ほとんど痛まなくなってきた。たまに痛いけど…
これならイケるかな?行っちゃってもいいかな?行けちゃうよね?
トータス~!山に行くぞー!!
というわけで、南アルプスは甲斐駒ケ岳&仙丈ケ岳のお山歩決定!
トータスは仕事があるので、甲斐駒ケ岳のみの日帰り。オイラは一人残って、北沢峠の駒仙小屋でテン泊して、仙丈ケ岳。足の状態がよければ、そのまま進んで両俣小屋経由で北岳&間ノ岳もお山歩してくる…という計画を立てました。
3ヶ月ぶりの山歩。半年ぶりのテント泊。計画上では、けっこうなロングコース。足には時限爆弾のおまけ付き。無理はしないと心に決めてのお山歩です。撤退は慣れっこなのでw
トータスと待ち合わせて、ムーンライト信州に乗り込みます。3ヶ月ぶりのお山歩に、オイラの心は早くもウキウキのソワソワです。例えるなら、遠く離れてしまった恋人に逢いに行くような気分ですw 甲斐駒はどんな表情でオイラを迎えてくれるのでしょうか?
「明日の夜は、ペルセウス流星群が見れるはずなんよ。トータスは仕事か~。残念w」などと話しているうちに甲府に到着。広河原行きのバスを待ちます。始発バス案内のおじちゃんの甲高い声はインパクトありましたw
広河原で北沢峠行きのバスに乗り換えます。北沢峠から駒仙小屋へテクテクと。受付を済ませてテントを設営。サンサンと照りつける太陽の光が甲府駅でカパカパ飲んだビールをオイラの体内から追い出します。

さて行きますか~♪
木々の隙間からこぼれる光のシャワーを浴びながら、ルンルン気分で登っていきます。

しあわせ~
整備された登山道をテクテクと歩き、仙水小屋を通り過ぎます。5分もすると岩がゴロゴロしているところに。
日の光を遮るものがなくなった瞬間、強烈な紫外線ビーム!
日焼け止め塗るの忘れた~

あちぃ~
強烈な日差しと青空に期待が膨らみます。仙水峠まで、あと少し。岩場の向こうに何かが見えてきます。

ニョキ!
おぉ、何か見えてきたぞ!
テンション↑↑になってくるオイラとトータス。逸る気持ちを抑えながら一歩一歩進んでいくと…

ドドーン!
仙水峠到着と同時に目に飛び込んできた摩利支天!!

雲海にそびえる摩利支天
くわ~!かっこいー!!すげー!!!
はしゃぐオイラとトータス。ふと我に返ったトータスがボソッと一言。
「あれを登るのかぁ…」
だいじょぶだいじょぶ!問題ナイナイ!レッツラゴ~!!
仙水峠から駒津峰へと足取り軽く、登っていきます。久しぶりに会う恋人との待ち合わせ場所に向かうかのように スキップスキップ ランラララン♪

もう誰もオイラを止められない

甲斐駒ちゃん 今逢いに行くよー
駒津峰の山頂に着くと同時に、ババン!と目に飛び込んできた甲斐駒ケ岳。その雄姿に…
好きです!オイラと付き合ってください!
本気で思ったw

かっちょいー!
駒津峰の山頂で休憩していたグループの女性(おばちゃん)がオイラたちに話しかけてきます。
「私はもう疲れちゃったよー 頂上までは行けないよー ここで十分だよー」
同じグループの男性(おじちゃん)も、苦笑交じりに話しかけてきます。
「この人、昨日は仙丈ケ岳に登ろうとしてね。小仙丈に着いたら、『もうここで十分だよー』って言ってさ。仙丈ケ岳を眺めて、下山したんだよねw 昨日と全く同じパターンww」
うんうんと話を聞いていて、オイラは思いました。
いいじゃん!それで!って。駒津峰の山頂までは、頑張って登ったんだしね。ここだって甲斐駒の一部じゃん!今いるところ、ぜーんぶ南アルプスじゃん!ここまで楽しく登れたんなら、それでいいじゃん!
トータスに山頂までの登りは直登ルート、下りは巻き道で行くつもりだけど、どう?と聞くとOKの返事。微妙にトータスの顔色が悪いのは気になりますが、山頂に向けて出発します。

さて行きますか~
フフフ~ン♪と鼻歌交じりに登って行くと、直登ルートと巻き道ルートの分岐点が。予定通り、直登で行きます。

ここからが登り本番です
トータスに確認します。ちょっときつめの登りもあると思うから、三点保持をきちんとすること。ゆっくりでいいから、常に安定した姿勢を保って登ること。
ホイホイと登って行くと、先行していたグループが見えます。先頭のリーダーらしき、おじさんが後続の人たちにあれこれ指示を出しながら登っています。
急いでいるわけではないので、オイラが後ろから眺めていると「お先にどうぞ~」との声が。遠慮していると、後続の人が「抜いてもらった方が楽なので…」と言うので、先頭のリーダーさんのところまで登ることに。リーダーさんと登りのリズムが合っていたので、あれこれ話しながら快適に登っていきます。
二人で話しながら、少し進んだところで何気なく後ろを振り返ると…
誰もついてきてねー
みんなを待つことにします。

ガンバレ トータス!

負けるな トータス!
トータスが大きな岩に苦戦していたので、お先にどうぞーと、みなさんに先に行ってもらいます。

もうちょい もうちょい!
トータスの顔色がやはりよくない。本人が大丈夫と言うので、さらに登っていきます。

てっぺんが見えてきた♪
急登を終え、頂上まであと少しの緩やかな箇所に出たところで、フラフラしているトータスを座らせます。頭が痛くて、目がチカチカする…とのこと。軽い高山病のようなものなのか。とりあえず、これを食べんしゃい!とザックから取り出したアンパンを食べさせ、小休止。
頂上までは10分もあれば楽に着いてしまう距離。でもトータスに無理させるわけにはいかない。オイラには、明日また登り返す時間がある。ふむ…よし!
下りるかい?
トータスが力強く答えます。
「いや、登る!」
アンパン食べて、水を飲んだら、けっこう楽になったとのこと。んじゃ、あとちょっとだし頑張ろうかと立ち上がります。トータスのザックもオイラが背負い、トータスを空身にして身軽にさせます。
んじゃ、行きますか~♪

着いた~!
山頂に着いた瞬間、「待ってたよ~」と先ほどのグループがニコニコと。「着いて早々で悪いんだけど…写真撮ってもらってもいいかな?」
はいはい!いいですよ~!と、みなさんの集合写真をパチリ。
「いつも一緒に登ってるの?」と、みなさんが。トータスがまだ登山暦10ヶ月と知り、「それでここまで来れたんなら、立派なもんだよ!」と。
トータスが、オイラとは小学生のときからの幼馴染で、まあ兄弟みたいなもんですよwという言う話をすると、みなさんが口々に「いいなーそういうの」と。
かれこれ20年以上、何とな~くつるんでるので、いいなーと言われても自分たちではよく分かりませんw
バスの時間があるので~と、休憩も早々にみなさん、サクッと下山を開始していきます。
ん? あれ?
トータスも同じバス乗らないとダメなんじゃね?!



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